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【GDO TALK Vol.11】“ゴルファーを上手くする”を越えて――日本中に“ゴルフの楽しさ”を広めたい!GOLFTEC名物コーチ吉田の奮闘

「日本中のゴルファーを上手くする」。これは、GDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)が運営するゴルフレッスンスタジオ「GOLFTEC(ゴルフテック)」のスローガンだ。ここに“上手くする”だけでは飽き足らず、日本中にゴルフの楽しさを伝えたいと奮闘する一人のコーチがいる。プロゴルファーを目指して活動してきた時期を経て、競技としてのゴルフもいいけれど趣味としてのゴルフはもっと楽しくていい!という持論を持つに至り、とにかく笑いの絶えないレッスンを行ってきた。ゴルフを普及するためなら、ときにスタジオを飛び出して全国各地に参上する。そんな熱い男に「ゴルフを楽しませる極意」を聞いた――。

吉田 幸太郎(よしだ こうたろう):株式会社GDOゴルフテック 店舗運営部 CX担当。徳島県出身の34歳。ゴルフ歴は24年。10歳からゴルフを始め、香川西高校ゴルフ部にてキャプテンを務める。永井延宏氏に師事し、ミニツアーなどに出場。2012年PGAティーチングライセンスを取得後、GDOゴルフテック六本木店のチーフコーチとなり6年間従事。今年から店舗でのレッスンに加えて、ゴルフテック全体のPRやマーケティングを担当している。趣味は、歌を熱唱すること。最近の関心ごとは「2019年のルール改正」。

24歳までツアープロを目指してゴルフ漬けの生活を送ってきた。その経験とゴルフテックで学んだ体系的なメソッドが納得感あるレッスンを生み出す。多くの生徒から人気を集めてきたのは伊達じゃない。本人曰く、中学校までは「本気で」お笑い芸人を目指していたのだという。ひとたびスタジオを飛び出せば、イベントや催し物は格好の舞台。コミカルで軽快なトークで参加者を笑わせ、瞬く間に場の空気を明るくし、ゴルフテックの“名物コーチ”の名をほしいままにしてきた。そんな吉田に2018年末、ついに人事異動が発令された。GDOがゴルフレッスン事業を開始した当初から長くコーチとして勤めてきた六本木店を離れ、2019年からはゴルフテック店舗運営部CX担当となり、「ゴルフの楽しさを普及する」活動こそがメインの仕事となった。

ゴルフテックでは、延べ4000人の生徒がベストスコアを更新しているというデータがある。事業のスローガン通り、「日本中のゴルファーを上手くする」ことの一翼を担っているといえるだろう。だが、吉田には「上手くなってもらうだけでは物足りない」という想いを胸に抱えてきた。自分自身がツアープロを目指してきたから、競技としての厳しさ、試合会場独特の空気、一打の重み――そういったものを乗り越えて感じる達成感が、何物にも代えがたいことは知っている。一方で、教える立場となってからは、家族や友人とリラックスした雰囲気でゴルフを楽しむことも同じくらいに尊い瞬間だ、と感じるようになってきた。ゴルフが好きだから。生徒のゴルフ場でのプレーを想像し、趣味でゴルフをするなら「楽しくなくちゃ」と願い始めていたのだ。

もっとゴルフを楽しく!という想いを原動力にさらに広いフィールドに挑戦したいと話す吉田

「僕はゴルフをいわゆる“スポ根”の世界でやってきた人間で、20代に入るまで正直“ゴルフを楽しいもの”と感じたことはなかったんです。はじめてそれを感じたのは、徳島から東京に出てきてレッスンプロとして働き始めたころですね。古くからの知人にご夫婦でレストランを経営している方がいるのですが、東京へ出てきて初めてラウンドをご一緒することになって。ご主人はソムリエ、奥さまはシェフなのですが、ランチ用にワインと手作りのサンドイッチを持ってきてくださるんですよ。楽しくラウンドをして、失敗しても笑顔。お昼にワインとサンドイッチを食べて…これがまた、美味しい。こんな世界があるんだ!と衝撃でしたね。もちろん、僕が特殊な世界にいたこともありますが、ゴルフが楽しいってこういうことだよなぁと気が付いたきっかけになりましたね」

ゴルフは楽しいもの、そこまで上手くなくてもいい、マナーだって少しずつ覚えればいい。そんな思いに駆られた吉田は、日々のレッスンだけでは叶えられない「ゴルフの楽しさを普及する活動」にのめりこんでいった。まず最初に取り組んだのは、六本木店に通う全生徒を対象にしたコンペの企画。「六本木オープン」と銘打って、どうせやるなら面白く!と、コーチが全員登場するポスターを作成したり、当日の演出にも趣向を凝らした。結果的に吉田が企画したそのコンペには60名近くの生徒が参加し、マンツーマンレッスンのスタジオでは普段実現できない生徒同士のコミュニケーションやコーチとの懇親などで盛り上がりを見せた。

ゴルフテックコンペの様子。普段はマンツーマンレッスンだからこそ一堂に会すのが楽しい

そのほかにもGDOのコンテンツとして企画された「アイドルがアマチュア日本一を目指す」取り組み、人気声優森川智之氏のファンイベントでゴルフ体験をしてもらう企画、福岡のテレビ局で地元の女子大生にワンポイントレッスンを行う番組への出演など、最近ではすでに一コーチの枠にとどまらない活動を多くこなすようになっていた。日々のレッスンで忙しい中でも積極的に全国各地を飛び回りこのような活動をしてきたのはなぜか、と聞いてみた。

「純粋に、ゴルフ本来の楽しさみたいなものを伝えたいからだと思います。もちろん上手くなること、その達成感は素晴らしいものですが、“ゴルフという共通項”で人と人とが仲良くなってリラックスした空気の中でプレーを楽しむ。そういった時間の豊かさを伝えたいと思っています。ゴルフって、なかなか上手くならないというイメージがあるじゃないですか。急かされるし、マナーも厳しいし。そういう敷居を取り払えるイベントに関しても、もっとやっていきたいですね。例えば、まだゴルフをしたことがない若い世代の方向けにデニムやTシャツで行けて、3ホールだけ回れるゴルフなんかもあっていいと思います。とにかくまずはゴルフに触れてもらって、そこから楽しい!上手くなりたい!となれば、ぼくらの出番ですし。楽しさを起点に始まって、その先に上手くなりたいという気持ちが自然に生まれるのが一番いいと思うんですよね」

テレビ西日本で毎週土曜11:45~11:50放送中の「GOL☆JO!」撮影中の一コマ

 楽しいと思うことから、すべてが始まる。ゴルフに限らず、何かに熱中することのきっかけは「楽しい!もっとやりたい!」という気持ちに違いない。その“ワクワク”が始まる前に、自分のレベルを気にしすぎてしまったり、マナーやしきたりに囚われてしまったり、18ホールの長さに疲れてしまってはもったいない。GDOがゴルフ未経験者や初心者向けに「ちょっとだけ体験してみる」イベントなどを企画するのは、最初の“ワクワク”だけを感じてほしいからだ。この名物コーチは今後、一店舗を離れて「歩くレッスンスタジオ」として全国各地でゴルフテックのシステムを体験できるレッスンやゴルフの楽しさを体感するイベントを展開していく予定だ。ゴルフの“ワクワク”をひとつでも多く花咲かせていくために、まずは笑顔の場を作り出すことから始めるだろう。そう、どこかでこの笑顔を見かけた際には、是非「吉田コーチ!」と声をかけてみてもらいたい。きっと、なにか一ネタやってくれるはずだから。

この笑顔に見覚えがあれば、「コーチ!」と気軽に声をかけてほしい

「GDOで働く」ことにご興味のある方は、こちらから。

文・PLAY YOUR LIFE編集部/星 写真・角田慎太郎

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